開業者インタビュー

浩豊テック貿易株式会社

その他

ビジネスを通して、日中の懸け橋に

自動車や機械装置に欠かせない部品である「ワイヤーハーネス」。これは、複数の電子部品を接続し、電力や信号を伝達するための電線、端子、コネクタなどを束ねたもので、人間の神経や血管に例えられる重要な役割を担っています。
この「ワイヤーハーネス」を中国から輸入、販売するための会社が「浩豊テック貿易株式会社」。代表の陳浩(チェン・ハオ)さんの両親が経営する中国浙江省の企業「浙江通升电子有限公司」で製造されるワイヤーハーネスを輸入して日本のお客さまに届ける代理店業として、2025年5月に開業しました。

陳さんは、上海のラボの教授の推薦で2020年に東北大学大学院の学生として来仙し、化学を専攻。修士を終えて博士課程に進みました。
「私は小さいころから両親の営む工場で休みの日を過ごしていて、会社のことや経営のことを少しずつ学んできました。また、日本の展示会に父の通訳として同行する機会もありました。父の会社でつくるワイヤーハーネスは、高品質なのにリーズナブルな価格が魅力で、展示会でも多くの企業の方からお声掛けをいただきました。しかし、日本に法人がなく、十分なサービス体制を整えることが難しいと痛感しました。そこで、日本のお客様に安心して取引いただけるように、日本で法人を立ち上げる必要があると考えるようになりました」

そこで法人を立ち上げることを決意。
「日本のお客様からの信頼を得ることが、私たちにとって最も大切だと考えています。そのため、日本法人を設立することで、より身近な体制を整え、お客様に安心して取引いただけるようにしました。現地での対応力を高めることで、これまで以上に円滑な貿易や長期的な協力関係につなげていきたいと考えています」

開業にあたっては、「インターネットで調べてたどりついた」という、アシ☆スタを利用しました。
「私はただの学生で、どうやって会社を立ち上げたらいいのか分かりませんでした。それに、日本の法律も中国とは違います。それでネットで調べるとアシ☆スタが出てきました。アシ☆スタは、外国人起業家の相談にも乗ってくれるとのことでしたので、行ってみました。合計で10回くらいは行ったと思います。会社設立の手順だけでなく、税のことやバランスシートの書き方、ロゴ作成のためのデザイナー発注など、起業に必要なことを知ることができました。アシ☆スタのみなさんはとても丁寧で優しくて、本当に助けられました」
特に、アシ☆スタのビジネス開発ディレクターで、外国人応援をライフワークとする行政書士の櫻井克俊氏は、陳さんの起業の大きな支えになったそう。
「櫻井先生の助言はとてもよかったです。3回くらい会って、そのたびにいろいろなアドバイスをもらえました」

学生ビザから経営管理ビザに切り替え、仙台で心機一転、経営者としての道を歩み始めた陳さん。今後の目標を伺いました。
「まずは、これまでお付き合いのあるお客様を中心に、製品やサービスの質をさらに向上させ、安心して取引いただける体制を整えることが目標です。そして、それが軌道に乗ったら、もしかしたら犬や猫などのペットグッズなども扱うかもしれません。まだまだ分かりませんが…(笑)」

外国人の起業も手厚くサポートしている仙台市。
「母国とはビジネスの環境が異なるので戸惑いはありますが、外国人だからこその強みもあると思います」と話す陳さん。
これからビジネスを通して、日本と中国、さらには世界の国々とをつないでくれるに違いありません。

開業者情報

会社名
浩豊テック貿易株式会社
代表取締役
陳 浩
HP
https://kohotech.co.jp/about/
TEL
022-204-9438
所在地

〒980-0811 宮城県仙台市青葉区一番町1-16-23 一番町スクエア6階-E

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