開業者インタビュー
合同会社 杜の日
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個人から法人へ
杜の都と呼ばれるだけあって仙台は多くの緑に囲まれており、森林浴を楽しんだことがある人も多いのではないでしょうか。ただ気持ちがよいというだけでなく、自律神経の調子を整えたり、免疫力が改善したり、血圧が下がったりする効果もあるという森林浴。そんな森林浴の効果的なプログラムをコースに合わせて作成しているのが、宮城県唯一の森林セラピストである及川結(ゆい)さんです。
及川さんに森林に惹かれた理由を聞くと、「大学受験のストレスで消耗していたときに、森の癒しを初めて実感したんです。大学では森林科学を学び、森林浴にも関連するような研究室に所属しました。ただ、そのときには森林セラピストになるとは考えてはいませんでした」と教えてくれました。
2011年3月、東京大学を卒業した及川さん。しかし、あの未曾有の災害が東日本を襲いました。「私の旦那が仙台の出身で、就職もこちらで決まっていたので、私もここでの就職を考えたかったんです。普通の就活もしたのですが、なかなかうまくいかず、体調が悪くなってしまって。そのときに、こちらでもできて、かつ自分の健康にもプラスになる、私の体調不良の経験が社会や人のためになる森林セラピストになるのもいいのではないかと考えました。そうしたら、なんだか気持ちが軽くなったんです」。
その後、東京大学大学院に進学・卒業を果たした及川さんは、東京の医療機関で働いたのち、結婚をきっかけに仙台に移住しました。「資格はいろいろ取得したのですが、森林セラピストを生業としてやっている人がほとんどいなかったので、探り探りでした。それは今でもそうなんですけれど」と笑います。
及川さんがお客さまを案内するのは、きちんと整備され、歩きやすい森。「森林浴という言葉はとても一般的ですが、どんな服装で行ったらいいんですか?とか、どこに行けばいいんですか?と聞かれることも多いんです。また、行って何をしたらいいのかわからない…という方もいらっしゃいます。そういったところのお手伝いを私がさせていただいています」。
森林セラピストとしての活動を始めるにあたり、及川さんはアシスタを利用したといいます。「最初は女性起業家交流会に参加をしました。その後、ホームページをつくるにあたって、コピーライターの方にどういう文章や構成にしたらいいのかの相談をしました。アシスタには各分野の専門家がいて、聞きたいことを準備しておけばすべて解決する。私は法人成の際にもアシスタを利用させていただきましたが、それも『このタイミングで!』というのがあって。それも専門家の方がスケジュールを組んで対応してくださいました。マンツーマンで、私のやりたいことを聞いてくれて、一緒に考えてくださって、すごく助かっています」。
現在では、森林セラピストとして活動したい人たちに向けての講師もしているという及川さん。
「まだ仙台や宮城はスタートし始めたところですけれど、先進的な長野などは世界大会に呼ばれるなど、国際的に広がり始めています。まだまだ黎明期だとは思いますが、これからは発展していくだろうという感じがしています。私も模索しながら、活動していきたいと思います」。
2023年には、「第4回仙台市交流人口ビジネスコンテスト」のビジネス部門で特別賞を受賞した及川さん。今後、ますます活躍の場が増えていくに違いありません。
取材:2023年10月
開業者情報
- 企業名
- 合同会社杜の日
- 代表
- 及川 結
- 開業
- 2023年4月法人設立
- HP
- https://morinohi.jp/
- 所在地