自分と向き合えていますか?
みなさんこんにちは。キャリアコンサルタントの佐々木 三鈴です。
キャリア・コンサルタントは、人と仕事のマッチングやキャリア形成を支援する専門家です。
就職活動中の方、在職中の方、わけあって休職されている方など、様々な方の困りごとや不安ごとをお聞きし、より幸せな人生を切り開いていくための助言をしています。
本コラムでは、これまでにいただいたご相談例を交えながら、「自分との向き合い方」についてお伝えします。
自分の経験を前向きに振り返ろう
キャリア・コンサルティングを行っていると、時折、このようなお話をされる相談者がいらっしゃいます。
「エントリーシートでアピールすることがない」
「自分には履歴書に書けるような長所や特技がない」
このようなご相談をお受けする度に、私は非常にもったいないなと感じています。
なぜなら、これまで生きてきた中で、さまざまな経験をされてきたにもかかわらず、それらを取るに足らないことだとご自身で勝手に判断してしまっているからです。
これまでの出来事・経験にはすべて意味があるはずです。
自分が短所と考えている点も、他の人からすれば長所に映ることもあります。
判断するのは自分自身。「私なんて……」などと悲観的にならずに、ご自身の経験を前向きな気持ちで振り返ってみてください。
きっと自分の良いところが見つかりますよ。
自分の外と内に目を向けよう
「職場の人間関係が悪く、居心地がよくない」
「仕事が面白くないので、会社を辞めたい」
このようなお悩みもよくお聞きします。今、このコラムを読んでいるあなたも同じようなお悩みをお持ちかもしれません。
こうしたお悩みの多くは、自身の“外”にある問題として語られがちです。上の例でいうと、「職場の人間関係が悪い」のも「仕事が面白くない」のも自身の“外”にある問題になります。
一方で、“内”つまり自分自身の問題についてはあまり語られることがありません。
“外”に意識が向きがちな相談者には、私は次のように問いかけます。
「人間関係がどのように悪いとあなたは感じていらっしゃいますか?」
「仕事が面白くないとあなたが感じるのはなぜでしょうか?」
キャリア・コンサルティングでは、このような問いを通じて、“外”に向かっている意識を“内”に向かわせ、自分自身に問いかけるお手伝いをします。
自分自身に問いかけることは、自身の成長の糧となることも多いです。
逆に、問いかけが生まれない状況は成長の機会を失っていると捉えることもできます。これはもったいないことですよね。
仕事の悩みを抱えている場合は、自身の”外”にある問題と、”内”にある問題の両方に目を向けて考えてみてください。
もしかすると、その悩みには自分の成長につながるヒントが隠れているかもしれませんよ。
キャリア・コンサルティングで話すことから始めてみよう
さきほど、自身の”内”にも目を向けてみてください、というお話をしました。
自身の日常生活やお仕事を振り返ることとは、つまり自己と向き合う内省の過程です。
あの時どのようなことがあって、どのように感じ、どのように行動したのか、を深く省みると思いがけない気づきがあったり、素晴らしい経験の記憶が蘇ったりします。
そして、1つ1つの内省の積み重ねが自己成長や自己肯定感につながり、自信に満ちた人間観・人間性が構築されていくのです。
ただし、内省を表面的に行ってもあまり効果がありませんし、そもそもやり方がわからない場合や、誰かにサポートしてほしいというご要望もあるかと思います。
そのような方はぜひ、キャリア・コンサルティングで自由に話すことから始めてみてください。
キャリア・コンサルタントとの会話を通じて、「自分軸」という大きな発見にきっとたどり着くはずです。自分軸を見つけられると、ありたい自分・なりたい自分が明確になります。
キャリアの最終目的地をどこに設定し、これからどのようにキャリアを構築していくのか、具体的なありたい自分・なりたい自分が見えてくれば、就職活動や仕事への取り組み方も自ずと変わってくるはずです。
おわりに
私たちキャリア・コンサルタントは、皆さんが自分らしく活躍するキャリアづくりを支援しています。
「もっと仕事を楽しみたい」「自分に何が向いているのかわからない…」
自分自身の人生を考えるときに、仕事を切り離して考えることはできません。
進むべき方向が見えず、迷った時にはぜひお気軽にご相談ください。
自分と向き合うお手伝いをさせていただきます。
皆さんにとって望ましい職業選択とキャリア開発が実現するよう応援しています。
佐々木 三鈴
国家資格キャリアコンサルタント
関係コミュニケーション・カウンセラー
アンガーマネジメントファシリテーター
産業カウンセラー