株式会社稲庭うどん小川
稲庭うどんから生まれたエール「小川」

株式会社稲庭うどん小川は、仙台市産業振興事業団が主催する
第10回新東北みやげコンテストの受賞企業です。

アイディア特別賞 稲庭うどんから生まれたエール「小川」

秋田県の南の玄関口である湯沢市。四季折々の豊かな自然と食が魅力的なこの町で、古くからの郷土料理として人々の胃袋をつかんできたのが、「稲庭うどん」です。その歴史は古く、徳川家綱が第4代将軍となった翌年、明暦元年(1655)には、稲庭町でうどんの製造が始まっています。

多くの稲庭うどんメーカーが軒を連ねる湯沢市。

「創業1982年。うちは一番の後発なんです」と話すのは、「株式会社 稲庭うどん小川」(以下、「稲庭うどん小川」)の専務取締役・小川選子さんです。


写真:稲庭うどん愛が止まらない小川さん。とてもキュートな方でした

稲庭うどん小川のはじまりは、タクシー会社を経営していたお父さまが、お客さまから聞いた一言がきっかけだったそう。

「ある日、東京のバイヤーさんを駅まで乗せたそうなんです。そのときに、『稲庭うどんの品数が一年中安定して供給されていない』『メーカーによって品質にばらつきがあっていいものを仕入れるのにちょっと苦労をしている』という話を聞いたそうです。それで、『自分の生まれ育った稲庭で、皆さまに満足いただける高品質の商品を通年で安定供給しよう。もともと食品には興味があるし手を動かすのも好きだから、自分にもできるのではないか』と思ったのだそうです。当時はタクシー会社を経営しながらのうどん製造立ち上げでした。その時のことは、私も子どもながらに記憶しています」


写真:小川さん自らが調理してくださった比内地鶏の稲庭うどん。絶品でした!

もともと贈答品としての需要が高かった稲庭うどん。新規参入者である「稲庭うどん小川」では着眼点を変え、「高品質ながら、リーズナブルに楽しんでもらえる商品づくり」を行いました。

「そのおかげもあって、全国の量販店さまへの出荷率は業界トップクラスになりました。また輸出にも力を入れ始め、香港をはじめとするアジア各国、北米やヨーロッパと取引をしています。洋の東西を問わず世界各国で麺を食べる文化はありますし、北米やヨーロッパではどんどん日本食のレストランができています。海外市場も私たちにとってはとても大事なんです」


写真:どんなお料理と合わせてもおいしくいただけます

とても丁寧にうどんをつくっている稲庭うどん小川ですが、どうしても製麺時に出てしまうのが、端材。

「お店で購入いただいたお客さまに持っていっていただいたり、秋田県の老人ホームやこども食堂に無償でご提供しているのですが、それでも追いつかないんです。それで、湯沢市で中小企業を支援している『ゆざわ-Biz-』に相談したんです。そのとき、ちょうどこのビールをつくってくださった羽後麦酒さんも『地元湯沢市の企業とコラボしたい』とご相談に来ていたんです。それでご縁をいただきました。
もともとビールには小麦もつかわれるので『それならいけるのではないか』と。それでも初めてのことになるので、秋田県総合食品研究センターに技術支援のお願いをして、商品化に至りました。味は普通のビールにすることもできたのですが、稲庭うどんらしさを残すために、塩味をほんの少し残して『あ、なんとなく稲庭うどんの味がするね』という感じに仕上げています。とはいえすっきりした味わいになっているので、食中酒として楽しんでいただけますし、軽めなのでお休み前のちょっとした時間にナッツなどをおつまみにしながら召し上がっていただけたら」。


写真:「青森ホタテで缶パイ」と稲庭うどんを合わせて。豪華な食卓に

このユニークでエシカルな商品「稲庭うどんから生まれたエール小川」は、メディアにも多数取り上げられました。

「おかげさまでいろいろ注目いただき、『飲んでみたい』というお客さまが多く、1週間で完売してしまったんです。現在では地元の酒屋さんのほか、羽後麦酒さんのオンラインショップで購入いただけます」

今後、このビールに期待することを伺いました。
「より多くの方に召し上がっていただきたいです。そのため、現在はもっと販売店を増やせるよう、価格の見直しをして再販したいと考えています」

秋田を代表する名産品からつくられたビール。ぜひみなさんも、試してみてはいかがでしょうか。

専務取締役・小川選子さんのものがたりは、Yahoo!ニュースでもご紹介しています。ぜひご覧ください。

※株式会社 稲庭うどん小川は「第11回新東北みやげコンテスト」でも「アイディア特別賞」を受賞。
商品の詳細はオンライン商談カタログ「SELECT TOHOKU」でご覧ください。

株式会社 稲庭うどん小川

所在地 〒012-0107 秋田県湯沢市稲庭町字大森沢144
TEL 0183-43-2803
FAX 0183-43-2857
URL https://ogawaudon.com/
受付時間 8:30~17:30(月~金)

よいみせ│秋保ワイナリー


今や、秋保の名スポットとなった「秋保ワイナリー」。
2014年にスタートしたこのワイナリー(店舗のオープンは2015年)は、建築家である毛利親房さんが東北沿岸復興の目的で立ち上げたものでした。

女川町の施設の建築を手掛けた毛利さんは、震災で大きなダメージを受けた沿岸部の農家や漁師を食を通じてどうにか応援できないかと考えたそう。
宮城県産のワインができれば、それに合わせる料理が欠かせない。沿岸部の牡蠣やホヤなど、宮城ならではの食の魅力を発信したいと考えました。さらに、自分のつくるワイナリーが、ワインづくりを始めたい人の勉強の場所になればいい、そう思ったといいます。
さらにその思いは広がり、テロワール(=生産地の気候風土と人の営み)と、マリアージュ(食事と酒のペアリング)を掛け合わせた「テロワージュ東北」を提案。


写真:寿司専門の白ワイン「鮨」を手にする毛利さん

さらに、2024年には「秋保バレー協議会」を仲間とともに立ち上げ、新たな活動にも取り組んでいます。
「今年はインバウンド普及元年ということにしたんです。というのも、仙台という場所はインバウンド客の通過点になってしまっているから。牛たんを食べて、何かちょっと買い物をして…だけではない食の楽しみ方を提案するようにしたいと考えています。これは富裕層向けのアイデアで、おいしいもの、おいしいお酒を楽しんで満足すれば、インバウンド客はどんどん発信してくれる。それでまた仙台にインバウンド客が増える…という計画を進めています。たとえば、秋保にワイナリーがあると知ってもらえたら、ワイン好きの人は『秋保に来ておいしいものを食べたい』となるでしょうし、ここにはブルワリーもある。お隣の作並温泉にはニッカウイスキー、市内には酒蔵もあるので、 仙台のタクシー会社さんなどとも協力して、酒蔵、蒸留所、醸造所を巡るツアーを企画しているんです」。

さらに毛利さんは寿司専用のワイン「鮨」にも着手。
「お寿司屋さんでしか飲めないワインで、今いろいろ仕込みを計画中です」。


写真:ワインに合わせたい、地元の銘品もそろっています

スタートから10年。毛利さんの秋保、そして仙台発展への思いはまだまだ止まりません。
ワイナリーに併設された店舗では、ワインの提供やテイスティングを始め、さまざまな地元商品やワインも購入可能です。

ぜひ、みなさんもこのところ発展目覚ましい秋保に、遊びに行ってみて下さいね。


写真:店内では、買い物も飲食も楽しめます


※秋保ワイナリーホームページより

秋保ワイナリー

所在地 〒982-0241 宮城県仙台市太白区秋保町湯元枇杷原西6
URL https://akiuwinery.co.jp/

<ショップ&レストラン&見学>
営業時間
ショップ&カフェ9:30 – 17:00
レストラン 11:00~17:00(21:00 木金土)
※当面の間ディナーは予約制コース料理のみ
アラカルトメニューは予約なしでOK

・ランチ11:00~15:30
※ラストオーダー はそれぞれ30分前
※毎週火曜定休