よいみせ│Spice Kitchen Aroi

2024年9月30日

仙台市泉区住吉台-。泉ヶ岳のふもとにある閑静な住宅街に、2024年7月、本格スパイスカレーとタイ料理のお店「Spice Kitchen Aroi(スパイスキッチン アロイ)」がオープンしました。
オーナーの三浦克彦さんは、社会人としてのキャリアを半導体メーカーで過ごし、次世代センシング機器開発と半導体プロセスマネージメントを経験。飲食店を営む両親のもとに生まれたこともあり、昔から料理をつくることが好きで、会社員時代も家族や友人にふるまっていたのだそう。
「いつかは…っていう気持ちはずっとあったんです。本気でやりだしたのは、6~7年前で、最初は寿司から始めたんです。というのも、小さい時から親について行って塩釜の魚市場で買い付けをしてそれを調理するというのを見てきたから。だからやるなら寿司がいいだろう、と。そしてその次は、イタリアン、中華もやって、その次になにをしよう…となったときにスパイス系に行ったんです。もともとカレーも好きでしたしね」。


写真:55歳で大手半導体メーカーの退職を決意したという三浦さん


三浦さんがスパイスの調合に用いたのは、DOE(Design of Experiment)という、半導体メーカーで使っていた手法。これは、製品やサービス、解決策のパフォーマンスの改善や最適化のために、どのような実験が最も効果的であるか、そして実験で得たデータをどのように解析すべきかを導き出すもの。
「要は『これとこれを合わせたら、こういう風になるよ』というもので、そういう統計学を使ってスパイスの調合を導けないかと思ったんです。物理学的見地からスパイスにたどり着いた感じです。DOEだけで結果が出るものではなく、カレーってほかにもいろいろな調味料が入っているし、最終的には自分の舌で確認をするんですけれど。でも、スパイスの組み合わせでこんなに変わるんだ!ってすごくおもしろかったです」。
こうしてスパイスの魅力にハマっていった三浦さんは、スパイスインストラクターとソムリエの資格を取得。


写真:取材当日ランチで提供された「ポークキーマカレー」


さらにタイ料理に魅了された三浦さんは、バンコクとチェンマイのクッキングスクールで本場の料理技術を習得しました。
「5ヵ所のクッキングスクールで教わりましたが、タイの食材がそのまま日本で使えるわけではないので、その辺は工夫が必要でしたね」。


写真:定番の「バターチキンカレー」


開業にあたっては、仙台市産業振興事業団の起業支援センターアシ☆スタを利用し、満を持して自分のお店をオープンさせました。スパイスカレーは、定番のバターチキンカレーやグリーンカレーなど11種、タイ料理はパッタイやガパオライスなど5種をメニューにラインナップし、この中から週替わりでお料理を提供しています。
取材当日、編集部員3名で三浦さんの料理をいただきましたが、どれもスパイスが効いた絶品!チェンマイの郷土料理である「カオソーイ」は、ライター・岡沼が数カ月前にチェンマイで食べた本場の味で驚きのおいしさでした。


写真:チェンマイ名物の「カオソーイ」は、本場と同じくスパイシーな味わい。2種類の麺の食感が楽しめます


「Spice Kitchen Aroi」では、自家焙煎したこだわりのコーヒー豆で淹れるおいしいコーヒーも人気です。
「店においてある豆は4種類なのですが、今後はコーヒー豆の販売も始めます。また、お客さまに生豆を持ち込んでもらって、それを僕が焙煎するというサービスも展開していく予定です」。


写真:注文を受けてから挽いて一杯一杯丁寧に淹れるコーヒーもSpice Kitchen Aroiの名物


最後に、三浦さんにこの先の「夢」を伺いました。
「僕が在籍していた半導体メーカーは、全国に6カ所拠点があるんです。いつか、その6カ所に店を出すのが夢。恩返しがしたいんです」。

絶品スパイスカレーとタイ料理が食べられる「Spice Kitchen Aroi(スパイスキッチン アロイ)」。ご近所さんはもちろんですが、「ちょっと遠いな」という方も足を運ぶ価値アリですよ。


三浦さんの開業に至るまでのストーリーは、アシ☆スタの「開業者インタビュー」でご紹介しています。ぜひご覧ください。

Spice Kitchen Aroi
(スパイスキッチン アロイ)

所在地 仙台市泉区住吉台東2丁目2-4 シェアスペース住吉台102
TEL 022-200-2207 FAX 022-200-2208
URL https://www.aroi-spice.com/
Lunch :11:30-14:00(LO : 13:30)
Cafe time :15:00-17:00
Dinner :毎週水木を除く予約日 
※2日前までの完全予約制17:00-20:00(LO : 19:30)※10月より
Break time :14:00-15:00
※10月から変更のお知らせ
・ディナーメニュー:セットメニュー(3種)での提供
・価格設定:お求めやすい価格設定に変更
・テイクアウト商品の拡充
・自家焙煎珈琲豆の販売:当店が厳選した焙煎豆の店内販売及び生豆持ち込み、或いはご指定の豆を当店にて買付し、 お好みの焙煎度合いで(浅煎り、中煎り、深煎り)お渡し日に合わせて焙煎します。