株式会社熊野洞
笑顔になるケーキオルゴール(ショートケーキ型)
株式会社熊野洞は、仙台市産業振興事業団が主催する
第10回新東北みやげコンテストの受賞企業です。
おいしそうに見えるケーキ…と思って手に取ると、それはなんと木でできたオルゴール!
このユニークな「笑顔になるケーキオルゴール」を製作したのは、熊野洞の熊野聡さんです。
若いころからオルゴールを製作していた熊野さん。当初はボックス型のオーソドックスなものが中心でしたが、東日本大震災をきっかけにケーキ型のオルゴールの制作を始めたのだそうです。
「工房も大きな被害を受けましたが、その時に働いていたスタッフも震災で心に大きな傷を負ってしまった。やっぱり、工房の雰囲気も明るくないものですから、つくり手も手にしたお客さまも明るい気持ちになれるものがつくれないかと始めたのが、このケーキオルゴールなんですよ」と、熊野さん。
写真:類まれなる才能で、木製のケーキオルゴールを製作する熊野さん
製作を始めたばかりのころは、今のような鮮やかな発色ではなかったそうで、「チョコレート色、茶系が多かったですね。でも、どうにか鮮やかな色合いを出したいと思っていろいろ研究しましてね。13年かけてここまできたという感じです。それに、コロナの時期には、展示会とかもなかったし、3年くらい研究に没頭する時間があって。失敗したものから『こんなきれいな色が出るんだ!』とか、いろいろな発見があって、それでこんなにたくさんの色を出せるようになったんですよ」と教えてくれました。
写真:木材から抽出した色素・粉・おがくず・かんなくずを使って着色しています
驚くべきことに、着色に使用しているのは、すべて「木」。
「赤い木や黄色い木があるんですよ。その木材を加工して、鮮やかに発色させていくのが私の技であり、企業秘密でもあります。純白だけは木材では出せないので、こちらは卵の殻を使用しています」。
パフォーマンス上手、話上手の熊野さん。
「本来は口下手で無口なんですよ(笑)。でも、百貨店なんかに行って展示販売をするでしょう。お客さまに『ほら、こんな風になるんですよ』なんて見せると、ちょっと頬が緩む。ケーキだけじゃなくて、いろいろな形のオルゴールをつくっているから、そんなのを見せたりするとゲラゲラ笑ってくれたりするんですよ。外国人のお客さまからもそういう反応があるものだから、言葉じゃなく伝わるものがあるんだなって思ってね。自分のつくったもので、喜んでもらえるのがうれしくて。ものづくりがどんどん楽しくなっちゃうんですよね」。
こうして熊野さんからひとつ買い求めたお客さまが、コレクターとなったり、大切な人へのギフトに選んでくれたりするのだそう。
「本当に楽しく仕事をさせてもらっているので、1日があっという間なんですよ」。
写真:雪だるまやサンタクロースなどのケーキオルゴールは、クリスマスプレゼントにもぴったり
熊野さんが楽しくニコニコとつくりあげる、木製のかわいいケーキオルゴール。
みなさんも大切な人へのギフトにしてみては?
きっと素敵な笑顔を見ることができますよ。
熊野さんのこれまでのヒストリーは、Yahoo!ニュースでも紹介しています。そちらもぜひご覧ください。
株式会社熊野洞
所在地 〒980-0003 仙台市青葉区小田原7-2-1
TEL 022-223-5897
URL https://www.kumanodo.com/