第100回東京インターナショナルギフト・ショー秋2025

去る9月3日(水)~5日(金)までの3日間、東京ビッグサイト(東京都江東区)で行われた「第100回東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2025」。
仙台市産業振興事業団では、販路開拓支援の一環として共同出展を行いました。出店エリアは、産地ならではの職人の技や生産背景から生まれるストーリー、伝統的な技術をモダンにアレンジした逸品を紹介する「伝統とModernの日本ブランドフェア」です。
参加したのは、miyaco nishio、Hikari Crew、Koquela、株式会社アルファエンジニアリング、ハリウコミュニケーションズ株式会社、有限会社川商の6社。
昨年に引き続き、「スカーフにもなるハンカチ」を出展したのは、miyaco nishioの代表・西尾都さんは「いろいろな業者の方とお話させていたくことができ、お取引にもつながりそうな感じです」と手ごたえを感じていた様子。
西尾さんにとってのギフトショーにとって伺うと「仙台では出会えないバイヤーさんに会えること。今回、仙台らしい柄としては、ブルーインパルスの模様のハンカチを持ってきました。バイヤーさんと話していると、特に仙台らしいものを…というよりは、花柄など、小売店の雰囲気に合っているものを探しておられるような感じがしました」と話してくれました。
石巻のHikari Crewは「陶磁器ネックレス」を携えて初参戦。震災の瓦礫に埋もれ、割れていた陶磁器に新たな命を吹き込もうと、アクセサリーにアップサイクル。現在は、回収・寄贈された陶磁器からアクセサリーをつくっています。
代表の日妻ちえみさんは「すごく素敵ですねという共感や好意的な反応があった後、大量生産できますか? と聞かれることが多かったです。いろいろと勉強させてもらいながら、課題を持ち帰ることができそうです。今後の励みになる3日間でした」と笑顔を見せてくれました。
昨年に引き続き、「ミニ伝統こけし」のほかオリジナルのこけしアイテム、相馬の左馬をまとっただるまなどを出展したのは、Koquela。昨年の出展では、東京駅前にある五つ星ホテル「シャングリ・ラ東京」との縁をつなぎ、スーベニアショップでの取り扱いやクリスマスイベントも手掛けるように。
催事担当の我妻信志さんは「既存のお取引があるお店の方で、新企画をやりたいですとか、ポップアップをやりましょうといったお話をいただきました。また、オリジナルの商品をつくっていただけませんか?というお声がけもあり、とてもいい3日間でした」と話してくれました。
株式会社アルファエンジニアリングは、「地域資源アップサイクルバイオプラスチック」を出展。これは、カカオ殻のほか、植物全般、海草や雄勝石など副産物を活用したバイオ樹脂からお菓子の箱内トレイやTシャツ、壁紙などに応用できるシートを製作。さまざまなアイテムへの応用が可能なサステナブルな技術です。
GX推進課の茄子川直人さんは「サステナブル、アップサイクルの文脈でバイヤーの関心は高いと感じました。全体として好反応でしたね。ただ、ものづくりのストーリーは伝わるものの、購買行動につなげる展示やプレゼンなどの見せ方はもう少し工夫が必要だと感じました」と、3日間を振り返っていました。
「金の招き猫アクリルスタンド」や「金のだるまアクリルスタンド」を出展したのは、仙台の老舗印刷所であるハリウコミュニケーションズ株式会社。
代表取締役の針生英一さんは「ペーパーレスやSNS普及により印刷需要が厳しくなる中で、事業転換を模索してきました。ギフトショーは初出展ですごく不安があったのですが、バイヤーのみなさんからすごくいい反応をいただいています。特に、インバウンド対応を求められている小売店さまからのお話をたくさんいただきました」と、新事業への手ごたえを感じていたようでした。
その美しさで目を引いていたのは、有限会社川商の「Jewel Kiriko 江戸切子×仙台宝飾」。仙台の宝飾職人が、切子ガラスを用いて一つ一つ手づくりするアクセサリーは、今回も多くのバイヤーの関心を引いていた様子。
代表取締役の小川将弘さんは「数年ぶりの出展ですが、今年はとても賑わっていますね。そして何よりも、海外のバイヤーさんがとても多い印象を受けました。まわりの方に伺うと、『やっとこれまでのギフトショーらしくなった』と話しておられたので、きっとこれが本来の姿なのでしょうね」と、話していました。
出展した事業者のみなさんにとって、実りの多かった「第100回東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2025」。販路拡大につながりますように。