よいみせ│cafe えにしえ
季節の移ろいを感じる銀杏並木を望む
開放感いっぱいのカフェ
四季の表情を色濃く映し出す銀杏並木が美しい、晩翠通り。仙台市中心部である一番町や国分町からもほど近いこの通りに面した雑居ビルの2階に暖簾を構える「cafeえにしえ」。わずか10坪ながら、高い天井と大きな窓から見える銀杏の木が、広々とした印象と安らぎを与えてくれます。コロナ禍で苦戦を強いられる飲食業界において、ピンチをチャンスに変えて前進するオーナーの村山理恵子さんにお話を伺いました。
写真右、村山理恵子さん
このカフェのオープンは2018年11月。仙台の自然が楽しめる、緑が多い場所でカフェをオープンすることを考えていた村山さん。当初は郊外への出店を計画していましたが、「たまたま見せてもらった物件が、場所の割に家賃が手ごろであったこと、そしてちょうど今頃の時期で(6月)、街なかなのに緑がきれいで。私も姉も京都が大好きで、京都のお寺のような借景を連想できる場所であること、天井が高くて開放感のあるところが気に入ったんです」。
カフェのテーマの一つに「和洋折衷」を掲げていた村山さんは、和の食材を使ったお食事やスイーツを展開。特に人気なのが夏季限定のえにしえ抹茶パフェ」です。宮城が誇る県産種であるミヤギシロメの豆乳と北海道産生クリームを使用した豆乳ブランマルシェにほうじ茶寒天、京都半兵衛麩のよもぎ麩など厳選素材を贅沢に使用した極上スイーツです。「甘いものが苦手だというお客さまからもご好評をいただいています。ぜひ試してみてください」と。
コロナ禍でも、できることを-
そのアイデアがビジネスチャンスを拡げた
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、日本の経済が疲弊する中、特に深刻なのが飲食店への影響。「2020年の4月、5月の緊急事態宣言の際にはお店を休業し、できることを考える時間にすることができました。
お客さまが来られないのなら、私たちが伺おうということで、お弁当の配達を始めました。もともとコロナ前からお弁当の販売をAERなどで行っていたこともあって、テイクアウトの需要にはすぐに対応することができたのは幸いだったと思います。そしてこの配達をきっかけに、この周辺の会社さまに知っていただくことができて、通常のランチはもちろん会議用のお弁当などのご用命もいただくことができました」。
2019年の冬、「会社として、カフェだけではいけない」と危機感を持ったことが弁当販売を始めるきっかけとなったそう。「私は工房を借りてお菓子販売をしたかったのですが、経費もかかる上に姉が『お弁当だ!』と強く言うもので(笑)。お菓子は、いずれ時機を見て販売していきたいです」と村山さんは意気込みます。
この春からは、TEAVERTEAFACTORY(ティーベル・ティーファクトリー*)に依頼し、オリジナルフレーバーティー「BANSUI 黒糖とキャラメル香るお茶」の販売も開始するなど、次々と新たな取り組みを始め、前に進む村山さん。
*女川町に拠点を構える、日本茶・紅茶に囚われない新しいティーメーカー
「これからもお客さまがゆっくり寛げる場所を提供していきたいです」と話す村山さんの「cafeえにしえ」で、ランチやティータイム、リモートワークを楽しんではいかが。
cafe えにしえ
所在地:〒989-0804 仙台市青葉区大町2丁目6-17HAL.BLD Ⅳ 2F
営業時間:平日 11:30-14:30(ランチメニューのみ) 土・祝 11:00-18:00
定休日:火曜日
TEL:022-797-6605
URL:https://cafe-enisie.com/